法光院保育園:受診事例紹介:京都 介護・福祉サービス第三者評価

受診事例紹介:法光院保育園

施設の外観
事業所名 宗教法人誓願寺 法光院保育園
住所 京都市南区東九条宇我辺町69
電話 (075) 691-0225
評価機関名 社団法人京都府保育協会
評価のダウンロード この事業所のページへ

三好東洋さん(園長)にお話をお伺いしました。

受診動機やきっかけは何ですか?

三好東洋さん

受診当時の園長が、京都市の行政説明会や関係機関の広報誌から第三者評価受診の必要性を知ったこと。また、わたし自身が京都市保育園連盟の第三者評価委員会に所属し、第三者評価は行政の指導監査と言うようなものではなく「保育園の良いところ探しのポジティブなもの」なので、受診することによって事業の見直しや質の向上に役立つのではないかと考えたことが受診のきっかけとなりました。

受診準備はどのようにされましたか?

第三者評価を受診するにあたっては、経験年数の長短を問わず常勤・非常勤、職種の枠を超えて職員全員で受診に取り組むよう説明を行い、全員が意見を自由に述べるという方針で職員全員に了承を得ました。その後、準備委員会を設置し評価項目に沿って4グループに分け、それぞれのグループの中で保育園で実施している保育サービスの再検証や意見交換を行いました。

諸規程や内規、申し合わせなども再検証して内容の確認と修正作業を行いました。職員間での保育サービスの理解に差が出ないよう配慮しながら、各グループごとに保育マニュアルの整備を行いました。

受診で改善した具体的な事例はありますか?

健康管理マニュアルがきちんと整備されたことで、全職員がそのねらいや内容を明確に理解し実施するよう意識が向上しました。また、状態に応じて嘱託医や保護者かかりつけの医師と相談し、迅速に対応するようになりました。

近年、心身の成長で気になる子どもの入園が増えている状況をふまえて一人一人の子どもの発達過程を正確に把握することで、他の子どもとの生活を通して、共に理解し成長できるよう保育環境をより充実させました。また、保護者の方との子育て相談など連携を密にして子どもの状況を正確に理解する手助けをするとともに、保護者が孤立しないよう必要に応じて専門機関との連携を図れるよう学校や消防署、警察署、児童相談所、児童療育センターなどとのさらなる情報収集、交流事業が必要なことを再確認しました。必要な支援や実技指導、講演、研修を一層受けられるよう年間保育計画を策定し今まで以上に充実した交流や指導が受けられるようになりました。

職員は日常の保育にあたり、重要、些細な事項にかかわらず、「PDCA」(計画、実践、評価反省、改善)で対処する習慣が身につき、それぞれの職員から提案、改善策が活発に出され実施されるようになりました。記録、伝達方法をマニュアルに従って実施することで、職員、保護者などへの必要事項の周知や連絡が改善され両者の絆が強くなりました。

受診したことで何か変化や効果はありましたか? また、感想はありますか?

保育園を運営していると前例や経験が先行し、保育園の枠にはまってしまい独善的な運営に陥る危険性があるように思います。直接関わっている園児や保護者のニーズは把握し対応できても地域社会の多くのニーズに保育サービスが応えられていない現状もあるのではないでしょうか?

受診することによって社会の変化に対応できていないことに気づき、多面的な保育サービスの重要性が理解できるようになりました。また、職員の「地域社会から信頼される保育園にしたい」という気持ちが一層強くなり、職員と保護者との意思疎通、会話、コミュニケーションが増え、互いに助け合い理解する気風が一層向上したように思います。さらに保育サービス全般について各職員から提案、改善策が活発に出され実施されるようになりました。

評価結果通知を見て事業所として目指していた方向性が的外れではないことがわかり今後の運営についての指針も持てたように思います。利用者、地域住民の保育ニーズに応えるためには、第三者評価の受診が最も効果的と思われますので繰り返しの受診を考えています。

これから受診される事業所へ

受診するには全職員の理解や協力、書類作成など努力が必要になりますが、職員全体で保育サービスの見直しをする良い機会と捉え、保育の質の向上にもつながるので受診することをお勧めします。

基礎データ